どうも!最初に RADWIMPSは全く関係ない ということだけお伝えして解説していきたいと思います。
筆者がPoWという文字を見つめているとなぜかRADWIMPSの「前前前世」が脳内で流れたのでタイトルに「前前前世」をつけました。
さて、「 PoWやPoSの違い 」について解説していきたいと思います。
「PoWとかコンセンサスアルゴリズムとかなんかもう分かりづらいし日本語を使ってくれ!」
と心の底で思っていたあなたに向けて前前前世からでも伝わるように解説していますので最後まで読んで見てください。
仮想通貨において「 PoWとPoSの違い 」は重要です。
PoW = プルーフオブワーク (Proof of Work)
PoS = プルーフオブステーク (Proof of Stake)
それぞれの違いがわからないと何か仮想通貨イベントが起こってもどのくらい価格に影響を与えるのか考えられないからですね。
この記事を読めば、PoWとPoSの違いがわかるようになり、今後の仮想通貨選びを有利に進められるようになります。
草猫店長の目次ノート

PoWとPoSはコンセンサスアルゴリズムの略称

コンセンサスアルゴリズムとは、取引した結果を承認するための方法のことを言います。
わかりやすく銀行の例を挙げたいと思います。
銀行では、AさんからBさんへのお金を銀行の人がチェックします。
そのため、人がチェックする承認方式と言えます。
仮想通貨では人がチェックする部分をコンピューターに任せます。
そして、コンピューターへ任せる方法も複数あるということになります
コンピューターへのチェックの任せる方法がコンセンサスアルゴリズムです。
PoWとは
一般的に「マイニング」と呼ばれる行為はProof of Workになります。
PoW(プルーフオブワーク)では、決められた計算式の答えを最初に見つけることを競います。
一番最初に決められた計算式の答えを導きだ出せた人が取引を承認することができます。
承認が完了すると承認者に報酬が与えられます。
承認とは、
- Aさん→Bさん
- Cさん→Dさん
- Bさん→Eさん…
といった、送金した取引(トランザクション)のまとまりを「不正がありませんでした」と認めることを言います。
決められた計算式のことをハッシュ関数と呼びます。
ビットコインでは、計算式であるハッシュ関数を使って計算すると複数桁の16進数の結果が出ます。
ある一定の確率で16進数の「0」の数字が先頭に連続で続くことがあります。
執筆時は先頭に「0」が連続18個つけばブロックを生成できます。(ビットコイン)
この「0」の数字が連続で何個、必要なのかによって計算の難しさ(難易度)が決まります。
ちなみにビットコインでは難易度を2週間に一度のペースで変更できます。
最初に「0」を計算結果として出力できた人が承認作業をすることができるコンセンサスアルゴリズムがPoW(プルーフオブワーク)です。
ハッシュ関数を通した計算はランダムな英数字で表示されます。
そのため、「0」の数字を連続で並ぶ可能性はとっても低いということは想像しやすいですね。
なので世界中の人たちがこぞってハイスペックマシンで計算して承認しています。
PoSとは
一般的に「フォージング(鋳造)」と呼ばれる行為はProof of Stakeと呼びます。
PoS(プルーフオブステーク)では、事前に承認できる量が決まっています。
承認できる量は、保有している仮想通貨の量で決まります。
もう少し、正しく説明すると承認できる確率は仮想通貨の量に応じて高まります。
例えば、 100猫コイン を持っている人は 平均10回あたり に 1回承認 できます。
一方で 1猫コインしか保有していない人は 平均1000回あたり に 1回承認 できます。
PoWの場合は計算量がものをいう仕組みでした。
一方でPoSの場合は保有量がものをいう仕組みということですね。
PoWとPoSの代表的な仮想通貨

PoWとPoSの代表的な仮想通貨を紹介したいと思います。
イーサリアムはPoW + PoS

PoWで有名なイーサリアムの場合は少し特殊な状況となっています。
というのも、PoWには限界があるということでPoSを採用しようとしています。
いきなり変更することはできないので現在はPoW + PoSという複合した状態にっています。
計画は少し遅延していますが柔軟に変更を加えながら行われています。
完全にPoSに移行するのかどうかは移行しながら決定していくと見るのが良いかと思います。
詳しくは下の記事の記載しています。
PoW 仮想通貨の一覧
- ビットコイン(BTC)
- ビットコインキャッシュ(BCH)
- DASH
- モネロ(XMR)
- ジーキャッシュ(ZEC)
- ライトコイン(LTC)
- モナコイン(MONA)
- バージ(XVG)
メジャーアルトコインにPoWの仮想通貨は多いです。
匿名通貨にもよくPoWが使われていますね。
PoS 仮想通貨の一覧
- トロン(TRX)
- スプラウト(SPRTS)
- PACcoin(PAC)
- XP
- BitConnect(BCC)
- BuzzCoin(BUZZ)
- PeerCoin(PPC)
- Decred(DCR)
基本的には保有量に応じてフォージング量が決定します。
ですが、各仮想通貨によってPoSの仕様は異なります。
BitConnectのようにレンディング方式であったり、各通貨で報酬金額のバランスが違っていたり、スプラウトのようにエンターテイメント性(ネタ)を重視していたりです。
PoWとPoSのメリットデメリット

それぞれに良い部分と悪い部分があります。
それぞれのメリットデメリットで解説してきます。
PoW
❷. マイニングのハードルが高い
❸. 中央集権的になる
❹. セキュリティに脆弱性がある
PoW(プルーフオブワーク)は大量の電気代を消費しています。
2018年の時点で世界全体の 0.6% の 消費電力量 をマイニングに費やしているそうです。
これは、アルゼンチン全体の年間あたりの 消費電力量 と同じくらいだそうです。
マイニングするためには ” マイニングの会社が提供している ” 高価なチップを購入しないといけません。マイニングはお金持ちのゲームとなってきましたね。
仮想通貨によっては中央集権的になります。とはいえケースバイケースですね。
ビットコインはまだマシです。
ビットコインキャッシュの場合は高速なネットワークに接続されていて専用チップを利用しないとマイニングで報酬を得ることが難しくなっています。
セキュリティに脆弱性もあります。
これもケースバイケースです。
PoWの弱点はマイニングパワーの総量です。
マイナーな通貨になるほど、マイニングする人が減ります。
マイニングする人が減るとマイニングパワーが減ります。
一人が過半数のマイニングパワーを得ると 51% 攻撃を行って不正することができてしまいます。
モナコインやバージコインが攻撃を受けました。
ビットコインほどの規模になればほぼ不可能です。ほぼというのは理論上は可能ですが仕掛けても誰も得しないためです。
❷. ブランド力がある
❸. 誰でも参加できる
PoWをうまく活用できれば、ビットコインの設計思想でもある分散型ネットワークを築きやすくなります。
王者ビットコインがPoWであるため、ビットコインの原理主義的な人たちには支持されています。
PoWに対するイメージは良いかと思います。
実際にマイニングできるのかどうかは別に置いておいて、誰でもマイニングに参加することができます。
その意味でフェアな承認方式がPoWになりますすね。
❷. 富の格差が生じやすい
❸. 詐欺っぽい仮想通貨が多い
PoWよりも中央集権的になりやすいです。富の格差が生じやすいところと関わっています。
PoSは仮想通貨を保有するほど有利です。
合理的に考えれば、持っていない人ほど不利ということです。
ですが、持っていない人がいなくなると仮想通貨の価値は下がってしまいます。
そこで、持っている人は何をするのかと言うと、仮想通貨をタダで配ります。
不平等であってもおこぼれをもらえることで平等のバランスが取れていると思う人は保有し続けます。
ただ、仮想通貨を持っている人の再分配の方法に依存しているので中央集権的ということです。
「そろそろこの仮想通貨、限界きてるなー」
と一番、保有量を持っている人が一気に抜けて手仕舞いされると一気に価値が暴落してしまいます。
このような性質から、PoSは詐欺的だということで叩かれやすいです。
❷. 51%攻撃を受けにくい
❸. コミュニティを作りやすい
まず、PoS(プルーフオブステーク)の場合は電力が大して必要ではありません。
環境に優しいですね。
51%攻撃を受けにくいというのは、PoSで51%攻撃をするメリットがないということです。
PoSで51%攻撃を行うためには51%のPoSの通貨を保有していないといけません。
わざわざ攻撃を行ってニュースにして通貨の価値を引き下げる ドM な保有者はいるのでしょうか。
コミュニティは作りやすいです。
PoSでは持っている人が再分配をできます。
実際に再分配はDiscordやテレグラムといったコミュニティで行われます。
ですのでコミュニケーションを取りながらお金を再分配することができるということですね。
例えばXPは良い例になるかと思います。
イケダハヤトさんはXPを押してXPにはイケハヤさん好きが多く集まりました。
XPも例外に漏れず、保有しているほどフォージングできるようになります。
XPをあまり保有していない人であってもコミュニティに関与するほど、XPをもらえるようになります。
XPではレイン(雨)という名前でお金を配っています。
また、ゲーム好きのためのPoS仮想通貨であることから、人が集まりやすいです。
コンセプト プラス PoS の仮想通貨はPoWよりもコミュニティを作りやすいかもしれません。
とはいえ、金銭的なつながりが第一な人ばかり集まると思うので濃いコミュニティを作ることは難しそうですね。
PoWとPoS以外の承認方式の一覧

いろいろなコンセンサスアルゴリズムが出てきています。
簡単に紹介します。
❷. PoC(Proof of Consensus)
❸. PoI(Proof of Importance)
❹. DAG(Directed Acyclic Graph)
❺. PoB(Proof of Burn)
DPoS(デリゲーテド プルーフ オブ ステーク)
Liks(LSK)と呼ばれる 2018年 2月 に bitFlyer で取り扱いを開始された仮想通貨があります。
PoSでは仮想通貨の保有量で、フォージングできる量が決まりました。
Liskの場合はDPoS(Delegated Proof of Stake)と呼ばれる承認方式です。
Liskの保有量で、”投票” できる量が決まります。
投票とは何かというと、フォージングする人を選挙のように事前に決めることができます。
出馬する人は投票する人にとってメリットとなる公約を掲げます。
例えば、
「フォージングの報酬50%は再分配しますよ」
という公約を掲げたとします。
その公約に納得した人は投票できます。
Delegateとは「選出する」という意味です。
PoC(プルーフ オブ コンセンサス)
PoC は Proof of Consensus の略称です。
リップルのコンセンサスアルゴリズムです。
事前に承認する人が決まっています。
マイニングしたりフォージングしたりはできませんが、不正があった場合に少数の承認者で取引を認めないことができます。
リップルでは承認者の名前を「バリデーター」と呼ぶことが多いです。
PoI(プルーフ オブ インポータンス)
PoI(Proof of Importance)はNEMで使われているコンセンサスアルゴリズムです。
基本的な考え方はPoSに近いのですが、NEMの Importance は ” 評価 ” の意味合いです。
公式ではハッキリと出てきていませんが、様々な評価要素のアルゴリズムが用意されています。
すべての評価要素を合わせた評価でハーベスト(マイニング)できる量が決まります。
単純に、たくさん保有していれば良いということではないということですね。保有量も一つの評価要素です。
DAG
DAGはByteBallやADK、IOTA、nanoなどで使われている方式です。
保有者自身が承認することによって送金手数料がかからないと言われています。
そもそもブロックチェーンではありません。
PoB(プルーフ オブ バーン)
Proof of Burnの略称です。
PoWとPoBを兼ねていたり、PoCとPoBと複合して使われていたりします。
仮想通貨の使われ方に応じて、二度と使われた仮想通貨を使えなくする(燃やす)方法です。
承認方式と言うよりは、承認された後に仮想通貨を使えなくするアルゴリズムです。
ERC20トークン
- OmiseGO
- ADA
- QASH
- EOS
これらの仮想通貨はすべてERC20トークンと呼びます。
ERC20トークンとはイーサリアムの仕様に合わせて作られたトークンです。
そのため、イーサリアムと互換性があります。
簡略化していえば、イーサリアムの中でつくられた仮想通貨です。
ややこしいのですが、仮想通貨の中でつくられた仮想通貨のことを ” トークン ” と呼びます。
基本的に最初に全部まとめて発行されるのでマイニングする必要があります。
承認もイーサリアムの中で行われます。
ある意味 PoW + PoS の仮想通貨がERC20トークンといえなくもないです。
PoWとPoSの違い まとめ

PoWとPoSは全く性格が違うということがわかりました。
純粋に仮想通貨が好きな人にとってはPoWこそが仮想通貨だ!と読んでいたりします。
筆者の偏見ですが仮想通貨のことをあえて暗号通貨と読んでいる層はPoW好きが多い気がします。
PoSも地球に優しいのですが詐欺師が多い分野なので実際に買う場合は注意が必要ですね。
「 PoWとPoSの違い 」を理解して良い仮想通貨を選べるようになればと思います。
まだまだこれからも新しい承認方式は増えていくと思うので面白いものがあれば取り上げてみたいと思います。
エンディング
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