ブロックチェーン基礎からDApps(ゲームなど)を扱うまでの始め方 をまとめました!
「 ブロックチェーンがどういうものかイマイチ分からない。仮想通貨と何が違うの? 」
「 DAppsを扱いたいけどブロックチェーンがよく分からない。DAppsを理解できるくらいには知りたい 」
この記事では、ブロックチェーンについて基礎的な知識を抑えながら順序立ててDAppsを使えるようになるまでを解説しています。
仮想通貨をはじめばかりの人もDAppsを扱えるようになるまとめ記事です。
※じれったいかもしれませんが、あえて、ブロックチェーンの基礎知識からDAppsについてまで解説しています。というのもDAppsの性質を理解せずにDAppsを触ると資産を失うことに繋がる可能性が低くないためです。
ビットコインバーゲンは「退場しない仮想通貨」というテーマで400記事を一人で書いきました。安全に始めるために必要最低限の知識だと思って基礎から読んでみてください。
草猫店長の目次ノート

ブロックチェーンとは何
・暗号化した結果をバトンタッチのように引き継いでいって暗号化を連鎖させたもの
・自動で動く台帳システム
・管理者が不在の代わりに不特定多数のノード参加者がシステムを支える
最初は理解できなくても、雰囲気だけ知っておいてDAppsなどブロックチェーンの製品に触れながら詳しくなっていく、という流れで良いかと思います。
これまでに世界で普及してこなかった概念でできた枠組みであるので最初からは理解しがたい技術だと思われます。
暗号化した結果をバトンタッチのように引き継いでいって暗号化を連鎖させたもの
ブロックチェーンにおいてよく触れられるブロックとは、通貨やデータに変化があった履歴の塊のことを言います。
ここではビットコインをイメージして解説するので、通貨やデータに変化があった履歴の塊のことを「取引のまとまり」という言い方に変えています。
①取引のまとまりが出来上がるのを待ちます。ある一定時間ごとに集まるように調整されています。
②取引に不正がないのかチェックが入ります。不正がない分を正式なトランザクションとして取引のまとまりをブロックチェーンと紐付けます。
③暗号化(ハッシュ関数で計算させる)して次の取引のまとまりができるのを待ちます。(①に戻る)
仮想通貨(ビットコインなど)とブロックチェーンの違いはなんでしょうか。
仮想通貨とは上のブロックチェーンの枠組みにインセンティブ(参加するモチベーション)と具体的な仕様を加えたものです。
インセンティブはなく、具体的な仕様を加えたものであるだけの企業向けのブロックチェーン製品もたくさん増えています。これらは通貨を発行(参加するモチベーションがない)しないため仮想通貨ではありません。
→①取引のまとまりが出来上がるのを待ちます。ある一定時間ごとに集まるように調整されています。
ビットコインの場合は10分間という区切りになるように調整される具体的な仕様があります。また、”取引のまとまり”のボリュームは1.7MB分までと仕様が決まっています(5000件も入らない程度)
→②取引に不正がないのかチェックが入ります。不正がない分を正式なトランザクションとして取引のまとまりをブロックチェーンと紐付けます。
不特定多数の人が「取引に不正がないのかチェックする手法」にも様々な仕様があります。専門用語ですがPoW、PoS、DPoS、PoI、PoVなど種類は日に日に増えていっています。
」取引に不正がないのかチェックする手法」には、それぞれ独自のインセンティブ(参加するモチベーション)を持ちます。
ビットコインの場合は”取引のまとまりをブロックチェーンと紐付け”すると代わりに報酬としてビットコインがもらえます(同時にビットコインが市場へ供給される)
自動で動く台帳システム
①取引のまとまりが出来上がるのを待ちます。ある一定時間ごとに集まるように調整されています。
②取引に不正がないのかチェックが入ります。不正がない分を正式なトランザクションとして取引のまとまりをブロックチェーンと紐付けます。
③暗号化(ハッシュ関数で計算させる)して次の取引のまとまりができるのを待ちます。(①に戻る)
少しくどいかもしれませんが上の3つのループが絶え間なく続くため自動で動く台帳と言えます。不特定多数の人が参加したいというインセンティブが絶え間なく働きかけてくれるために実現できています。
参加者が途切れずに取引のまとまりをチェックしてくれている限りに置いて、勝手に取引のまとまりが正式なものだったと取引履歴(ブロック)として永久に記帳してくれます。
ビットコインに関して言えば大勢の参加者が存在しており、参加者が途切れる可能性は限りなく0に近い状態まで持っていけていることもあり、事実上の「自動で動く台帳システム」と言えます。
管理者が不在の代わりに不特定多数のノード参加者がシステムを支える
システムを支えているのは不特定多数の参加者であって、管理者は存在しません。
なぜ、管理者もなく存続できるのかは、先ほどのインセンティブが働き続けることの他にもう一つ理由があります。
それはノード(これまでの取引履歴の全て)をシステムを支えてくれている参加者が保有しているからです。
企業が火事になってデータベースを全て失えばデータは消滅しますが、世界中で1億人が同じデータを保有していればデータが消滅することはありません。
このように、データのありかを分散させることがブロックチェーンの特徴です。
データのありかを分散させている度合いを分散性と言います。
ブロックチェーンは分散性の度合いが肝
不特定多数の参加者が増えれば増えるほど、誰か一部の人がシステムを支えている状態とは真反対に向かっていきます。つまり不特定多数の参加者が増えるほど“分散性が高い”と言えます。
2019年8月ではビットコインがもっとも分散性が高いブロックチェーンを持っています。
ビットコインが普及した背景には、分散性の高さが世界のあらゆる面で自由をもたらすと考えられていて、分散性の高さに惹かれる人が沢山いたからです。
一方で、他の仮想通貨の中にはビットコインほどの分散性の高さを確保できないこともあり、「半自動で動く台帳システム」と言えるような具体的な仕様にしている場合があります。
どのような具体的な仕様なのかですが、「取引のまとまり」を一部の人だけにチェックできるような仕様になります。
特に、企業向けの仮想通貨を発行しないタイプのブロックチェーンは「取引のまとまり」をチェックできる人が決まっています。
こうしたブロックチェーンは「半自動で動く台帳システム」と言えます。



そうだにゃあ。一方で分散性の度合いが低いほど意思の合意が取りやすくて柔軟な対応ができるけれど、分散性があってこそのブロックチェーンだにゃあ。
アーティストで例えるとマス受けを優先するか、自分たちの芸術を優先するかのせめぎ合いがブロックチェーンでも分散性を巡って生じているんだにゃあ。

したがってブロックチェーンの中には多くの参加者が支えている一方で、ビットコイン程の分散性が得られないこともあり参加者の数をあえて絞ったりする場合があります。
ビットコインは分散性が高いために事実上は「自動で動く台帳」という働きを果たしてくれていますが他のものは分散性が高くないため「半自動で動く台帳」と言えます。
企業向けブロックチェーンの案件では、ほとんどの場合は「分散性はどうでもいいけれど、自動化の部分は評価できるから採用しよう」という形で導入しているところが多いと言えます。
企業の用途に応じて分散性の度合いは調整すればブロックチェーンの特性を簡単に活かせるようにはなりますが、分散性のある世界を望んで普及したビットコインです。
分散性の度合いと用途に関しては議論がどんどんなされていくべきところです。
触りだけを解説しました。より詳しく知りたい人はブロックチェーンとは ~やさしく仕組みを覚えて仮想通貨を楽しむ~を読んでみてください。
スマートコントラクトはどうなるの
ブロックチェーンとワンセットで語られるのがスマートコントラクトです。
スマートコントラクトとは、「取引をどのように発動させるのか条件を決める技術」のことです。
ブロックチェーンと対比します。ブロックチェーンは「取引のまとまり」をどのように分散的に処理していくのかの技術でした。一方でスマートコントラクトは「取引」をがどのように発生するのかを扱います。
スマートコントラクトは自動販売機で例えられたりしますがここでは牛丼の松屋で例えてみたいと思います。
松屋の券売機では、様々な種類のメニューが存在しています。実際にメニューを受け取るためまでの条件をまとめました。
①通貨(日本円)をセット(入金)する。ただしセットした通貨は仮確定で以降の条件が揃わなければ返ってくる。
②セット(入金)したら好きな牛丼メニューを選択する。セット(入金)に応じて選択できる牛丼は限られている。
③メニューを選択したら牛丼チケットが出てくる。取引は終了
これらの一連の動きをさらに図解説をまじえてより詳しく優しく解説した【図解】イーサリアムのスマートコントラクトの仕組みをビットコインと比較して解説の記事があります。
もっと知りたい人は参考にしてみてください。
DAppsはブロックチェーンと連携したアプリ
「スマートコントラクトは取引の条件を扱う部分であることは分かった。じゃあDApps(ダップス)はどうなるの?」
というところですが、DAppsとは人が扱いやすいようにデザインされており、様々なスマートコントラクトを実行できるアプリケーションのことです。(Decentralized Application は直訳で分散型アプリケーションの略称)
DAppsといえば、ゲームを連想します。ゲームの中では様々なスマートコントラクト(取引)が必要です。
アイテムを交換する。
ゲーム内の通貨と他の通貨を交換する。
ここら辺は容易に想像できます。しかし実際にはもっと細かいレベルでもスマートコントラクトが仕込まれています。




DAppsの具体例を知りたい人はブロックチェーンの応用事例 DAppsの実例でわかるスマートコントラクトの可能性を読んでみてください。
また、ゲームよりも現実世界でのブロックチェーンのアプリが普及することで変わる未来を想像してみたい人は100兆円超「 ブロックチェーンの物流業界 」は限りなく透明に近い物流かを読んでみてください。
最初にウォレットアプリを理解して使ってみよう
ここまででブロックチェーンでDAppsを扱う前に知っておきたい基本的な知識は把握できたと思います。
DAppsを扱うためにはウォレットアプリを知っておくことが必要です。
ほとんどの人が仮想通貨を取引所ではじめるかと思います。そして取引所に交換した仮想通貨も保管したままになっています。
しかし、口座は取引所だけにあるものではありません。取引所は取引に特化した口座ですが、保管に特化した口座もあり、主にそれらをウォレットと呼びます。
スマホのアプリになっているものがもっとも普及しているためウォレットアプリがメインになります。
DAppsを扱うためにはスマートコントラクトを発動させないといけません。
スマートコントラクトを発動させるためにはスマートコントラクトに特化した機能のウォレットアプリを扱うことが必須になります。
ここは初心者の人にはややこしい所だと思いますが、まずはウォレットアプリ全般について理解すれば、スマートコントラクトに特化した機能のウォレットアプリも理解できるようになります。
ここの説明だけでは理解できなかった人は、【 仮想通貨ウォレット 】種類から各ウォレットの安全性まで完全特集を読んでみてください。
ウォレットのほぼ全種類を網羅できて、ウォレットとは何かを理解できるようになってきます。
パソコンの人は必須!メタマスクを使ってみよう
メタマスクとはスマートコントラクトに特化した機能のウォレットアプリの一つです。主にパソコン経由でDAppsを扱う場合にほぼ必須といえます。
メタマスクはイーサリアム(仮想通貨名)に特化したウォレットアプリです。
アドオン式(ブラウザに拡張するアプリ)で利用できます。他のアプリと連携しやすいです。
メタマスクを実際に導入する場合は基本知識から使い方まで図解説したメタマスクの使い方を画像28枚で解説!Metamaskの基本知識から送金までを読んでみてください。
簡単DAppsライフ!スマホメインの人はGO!WALLET
メタマスクに続いて、スマホをメインでDAppsを触っていきたい。という人はGO!WALLETがオススメです。
GO!WALLETはウォレットアプリでありながら、アプリ内に独自のブラウザも持っているのでアプリとDApps間で簡単にやり取りができるように作られています。
動画音声でもGO!WALLETの使い方ベースに一番かんたんにDAppsを始められる方法として解説しています。
この動画の元記事に、GO!WALLETを使ってマイクリプトヒーローズと呼ばれる国内で盛り上がっているDAppsゲームを扱えるところまでを解説した記事があるのでどちらからでもDAppsの始め方を知ることができます。
【 GO!WALLETの使い方 】基本からマイクリプトヒーローズの連携までを参考にどうぞ。
ブロックチェーン基礎からDApps(ゲームなど)を扱うまでの始め方 まとめ

インターネット初期の頃とよく例えられているブロックチェーンですが、インターネットとは異なる概念がたくさんあります。
ブロックチェーンが普及した背景には間違いなく”思想”の部分が大きくて、いわゆる”分散型社会の到来”に共鳴した人たちが普及させていますし、ブロックチェーンを巡った議論のベースは今も基本は”思想”の所になります。
ですがこの”思想”の所は学校などで習う内容とはむしろ反対であってなかなか理解しやすいものではありません。
かといって難しい書籍を読んで理解できるのかといえばそうでもないと思っていて、普通にDAppsなどで遊びながら感覚を身に付けるのが一番良いのかなと思います。
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