【 ビットコイン 】ノートルダム大聖堂と仮想通貨での寄付活動のその後

ノートルダム大聖堂と仮想通貨での寄付活動のその後 サムネイル

ノートルダム大聖堂が燃えてから1000億円近く集まったらしいけどその後どうなったの?ビットコインでも寄付金を集める動きがあったようだけど現状はどんな感じ? 

国内ではニュースになって一瞬で流れていったように見えるノートルダム大聖堂の火事と寄付金でしたが、まだこの話には続きがあります。

 

個人から組織まで仮想通貨での募金を開始した

結果として修繕費を超えて1000億円以上が集まったノートルダム大聖堂ですが、火事直後に様々な個人や組織が、自発的に仮想通貨(主にビットコイン)での募金活動を開始しました。

 

募金額は修繕費がすぐさま世界各地から集まったため、大きな金額にはならなかったようですが募金の手段として各所で大いに活用されているのはビットコインの歴史上では重要な事例の一つになると思います。

 

Notre-Dame des Cryptos 19万円

ビットコインで17万円程度の募金と0.9ETH(1万5千円)が集まっているとのこと。

フランスの暗号資産ジャーナリスト、協会、起業家で協力してできた募金プロジェクトです。

 

フランス有名ジャーナリスト Grégory Raymond 13万?


意訳:募金してくれた人が送ってくれた最初のアドレス(1JX…)はマルチシグウォレットの方(3Px…)へ送金しました。

フランスのグレゴリー氏は自発的に「1JX…」のアドレスで寄付を募っていたそうです。

グレゴリー氏が公にしたアドレスをBLOCKCHAINで辿ると、これまでおよそ0.22BTC程の入出金があったことがわかります。

 

BLOCK SHOW 3万円?

BLOCK SHOWは世界でブロックチェーンイベントを開催する組織です。

ビットコインでは2.4万円、イーサリアムでは0.5万円でおよそ3万円が仮想通貨で集まっていました。

 

他にもペイパルやVISAカードでも募金の窓口を作っていたので合計でいくらかはわかりません。

 

BINANCE 180万円

Binanceと呼ばれる世界大手の中国の取引所がビットコインでのチャリティーイベントを作成して募金を応募しました。

ですが、その金額はわずか180万円とのこと(2019年4月30日の現在)

1000億円に対しては小さい金額ではあります。

 

ビットコインとイーサリアムがメインで寄付手段として利用されているようです。

 

仮想通貨の寄付による批判もある

中には匿名での募金をしたいのに、最近は取引所で個人情報とビットコインなどの仮想通貨が紐づいてしまっているので匿名募金はできない。

 

と仮想通貨のメリットを十分に行かせていないことによる批判もありました。

確かに、風評被害のリスクがあって名前を割られると困る富裕層の人もいそうですね。

(しかもビットコインではUTXOと呼ばれる仕組みを採用しており、どこのウォレットからきたお金なのか追跡は難しいですが、頑張れば追跡できるようになっています。)

 

また、900億円以上がすぐに集まったために仮想通貨においても募金活動はストップしているようです。

 

結局はいくら募金が集まっているの?

火事から24時間で900億円集まったとされるノートルダム大聖堂の寄付金です。

火事からおよそ10日間で938億円が集まったとのことです。

 

グッチやイヴ・サンローランの有名ブランド会社らからは126億円、ルイヴィトやLVMH系列から252億円、ロレアルグループから260億円以上だそうです。

これらの企業の会長は数兆円を超える資産を持っており、フランスを代表する富裕層クラスタから寄付金が構成されていました。

 

寄付のその後に起こったイエローベスト運動

24時間で900億円集まっただけに、これだけ寄付金がすぐに集まるのに、貧困層にお金が回ってもおかしくないと、イエローベスト運動の支持者が抗議活動しました。

 

イエローベスト(黄色いベスト)運動とは、フランスの税制や富の分配システムに反抗するための活動で、フランス革命のようなインパクトを目指した市民活動です。

主な題目としては「マクロン大統領の辞任」「燃料税の削減」「最低賃金の引き上げ」「富裕層への増税」を掲げています。

 

元銀行員から参加者の数だけの理由でこの運動に参加しているようです。

 

2018年11月から続いている運動です。世論調査ではフランスの過半数以上は支持しているそうです。(2019年1月まで)

 

従来のデモとは異なり、労働組合員のリーダーが煽動するのではなく、リーダー不在の自発的に集まった人たちで構成される自立分散的に集まった組織による運動です。

貧困層はもちろんですが、零細企業のオーナーや個人事業主の多くもこの活動に集まっており、誰かが主導権を握ることのない形で進行しています。

 

ノートルダム大聖堂におけるデモ

ノートルダム大聖堂の寄付金でもデモが起こりました。

動画でインタビューを受けるイエローベストの支持者である男性は、ノートルダムへの寄付金自体は良いものと主張しています。

 

ですが、法律で寄付の66%が税控除を受けることになること、メディアを使った広告効果を狙えること(自作自演)、寄付金はもともと富を利用して節税(脱税)した分のお金のほんの一部でしかないといったところを踏まえると不平等であると主張しています。

 

そしてフランスメディアは不況から次々と企業へ買収されて株主に忖度したメディアへと変貌をしていっています。

寄付した企業がメディアと繋がっているので都合の良いところだけ報道される構造になっています。

 

今のフランスの不況は勢いがあり、1年で21%もの勢いでホームレスが増え続けています。

もともと、暴動はフランスでイエローベスト運動はただのストライキを超える意味合いのある活動です。

1%の富裕層がフランスの半分の土地を保有している中で、明日の食い扶持もどうなるのかわからない人たちもいます。

 

批判のロジックが正しいかは別として、歴史的建造物よりも直近の衣食住を満たしたい人たちが「なぜお金がこちらに回ってこないのだ」と当事者であれば思うことは自然なことだと思います。

 

仮想通貨の寄付自体は良いことだったけど政治運動を踏まえると複雑な気持ち

おそらく、仮想通貨での寄付金は総額と比べるととても小さい金額だったと思います。

ですが、小さい金額だからこそ募金をしてくれた人の中には純粋な気持ちで募金してくれた人が多いのではないでしょうか。

 

しかし、ノートルダム大聖堂の寄付金についての抗議に関しては、単なる「寄付金をこっちによこせ」というメッセージとは違います。

先にも説明したように、背景としてフランスメディアが企業に買収されたり、マクロン政権による生活必需品の高騰や税制で、実生活にダメージを受けている人が増えています。

 

その辺の日本メディアの報道を見ると、ただの貧乏でお金がないから叫ぶだけの自堕落な人間の集まりだな。

という印象をイエローベスト(黄色いベスト)運動に対して受けます。

ですがフランスのお坊っちゃま超エリート校出身で「貧乏人はいつまでたっても貧乏人」といった発言を繰り返すマクロン大統領の政権に不満を覚えるのにもそれなりの理由がありそうですね。

 

一方で、フランスから抜け出す富裕層は毎年1万人を超える時期もあり、富裕税を課すと逆に税収が減ってしまう恐れがあり難しい問題ではあります。

 

ノートルダム大聖堂と仮想通貨での寄付活動のその後 まとめ

ノートルダム大聖堂と仮想通貨での寄付活動のその後 まとめ

仮想通貨での募金活動そのものはとても良いものだったと思います。国際送金はまだまだ高いですし、面倒な手続きも多いです。

仮想通貨を使って募金することを世界中の人がもっと経験すれば今よりも暖かいお金の流れを生み出せるのではないでしょうか。

 

一方で、ノートルダム大聖堂の場合は、異常な勢いで国民がホームレス化したり、生活が困難に陥っている背景があるので少し簡単な問題ではありませんでしたね。

少なくとも日本のメディアが伝える情報では実情を知ることはできなさそうです。