エストニアとブロックチェーンの関係 滞在してわかった電子国家としてのエストニア

エストニアとブロックチェーンの関係 サムネイル

こんにちは。今、僕はエストニアに滞在していてあと1週間少しほどで約1月になろうとしています。

 

エストニアの街並みについてなどはYoutubeで動画としてアップしています。(初めてのことなので下手くそですみません)

 

エストニアと聞いてITもしくは起業を思い浮かべる人はそんなに多くないのかと思います。

一方で知っている人にとってはe-Residency(電子居住権)として有名なエストニアが電子国家だというのは言うまでもないかと思います。

 

今回、僕が滞在しているエストニアの都心部のタリンになります。

(写真を貼る)

電子国家であるタリンですが、写真にあるように表立っては電子国家っぽさはありません。

どちらかといえば古い街並みが多く残っています。

学生や文化の街とされる2番めに有名なタルトゥは日本のローカルエリアの中心部くらいであまり都会ではありません。

 

一方で、表立っては見えないところでIT技術が導入されています。

例えば医療情報は電子カルテで管理されています。教育に国がITサービスを導入しています。

ブロックチェーンに至っては 2012年以降 に電子サービスと国民データの管理に利用しています。

 

ヨーロッパの中では小国であるエストニア1991年に勝ち取った真の独立を持続的なものにするためにITの力を使って国力をつけよう!

という流れでエストニアはITを国家レベルで取り入れられています。

 

一方でそれだけでは 2012年 というビットコインの言葉すら流行っていない段階でブロックチェーンを取り入れられるとは思えません。

IT国家といえまともに動くのか分からない実験段階のレベルの新しい技術を取り入れるのはリスキーです。

 

なぜ、エストニアはブロックチェーンを早期に導入できて、国家レベルで導入できた唯一の国として成功できているのかをこれから解説したいと思います。

それから、エストニアのブロックチェーンの活用事例や関連企業についても紹介していきます。

 

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大規模サイバー攻撃被害の反動

2007年にロシア(ソ連)の戦勝記念の銅像をタリンから郊外へ移されました。

この銅像はドイツ軍とソ連軍との占領争いの中でソ連軍による支配の象徴(建前ではエストニア解放)として配置されていたものです。

 

ソ連支配に対抗するためにドイツ軍へ入隊した元エストニア兵士たちが歴史的に犯罪者としてレッテルを貼られたままだったことに不服だったので冤罪を象徴するリフラの戦勝記念碑を設置しました。

 

ですがナチス的だという世界からの外交圧力が当時は強く、あくまで汚名を無くしたかっただけという声も虚しくリフラの戦勝記念碑は撤去させられました。

それからリフラの戦勝記念碑は撤去させられたのにソ連軍のエストニア支配の象徴の銅像を撤去しないのはおかしいという主張から、ロシア(ソ連)の戦勝記念の銅像をタリンから郊外への銅像撤去の運動のきっかけが始まりました。

銅像撤去時にはロシア系住民の暴動が起きて、中心街の車が燃やされたり、お店のガラスが割られて商品が盗まれるまで深刻化したそうです。

 

その後のタイミングで政府の公式サイトから金融機関までサイバー攻撃が始まりました。一説によるとロシア政府がロシア系の暴動に便乗して証拠を隠しながら攻撃を仕掛けたという見方が強いです。

攻撃はオンラインの様々なロシアコミュニティを中心にしながら分散的なボットネットによるサイバー攻撃が行われました。

 

当時のエストニアはオンラインバンクが広くエストニアで普及していたので金融機関サーバーがダウンしてしまうとお金を引き出せなくなり生活に支障をきたすところでした。

 

ですが攻撃者の特定する対策から防御力を高めて攻撃を無効化する手法でエストニアはなんとか難を逃れました。

エストニアのITの歴史は長く、1960年の段階からセキュリティや暗号学に関する研究所が設立されていただけでなくITの普及を進めていた国だったからこそ守りきれたと評価されています。

 

2007年から2008年にかけた大規模サイバー攻撃以降で、国内でのサイバー攻撃にも対応できるセキュリティに強化するための対策が行われるようになりました。

 

ビットコインのレポート前の2008年で実験をはじめていた。

国民データなどをセキュリティを高く管理するためにguardtimeという会社がサイバー攻撃を受けた2007年に設立されました。guardtimeにはエストニア暗号学者などが在籍しています。

 

しかもエストニアにはまだブロックチェーンという単語が開発される前からビットコイン関連の技術に関する暗号学者がいたそうです。

1960年台にサイバネティクス(Cybernetics)研究所が設立されて、セキュリティや暗号学の研究が進められていたそうです。

 

エストニアでは2008年4月にブロックチェーンの活用への試験的な動きがguardtimeによって始まっていて、これはビットコインが登場する前の話になります。

2009年にサトシナカモトが9枚のビットコインに関する論文を提出しているからです。

 

当時はブロックチェーンという単語はなかったのですが、ブロックチェーンの一部の技術に対する表現としてはリンクタイムスタンプという言葉で表現されていました。

 

2008年以前はビットコイン以外にも暗号学を用いたシステムを日常生活に落とし込めるような技術開発については暗号学者の間で進んでいたそうで、エストニアの暗号学者は積極的に開発に参加していたそうです。

 

サイバー攻撃を受けていた2008年から2012年の4年にかけて試験を行い、2012年度には実際に健康から司法までの幅広い国民データを取り扱い始めました。

 

KSIブロックチェーンの登場

KSIブロックチェーンとは(キーレスシグネチャインフラストラクチャ:Keyless Signature Infrastructure)の略称です。

エストニアはguardtimeが開発したKSIブロックチェーンを利用しています。guardtimeはエストニアの国家に関するデータを保管するために 2007年 につくられた会社です。

 

guardtimeはCOSMOSと呼ばれるクロスチェーンのプロトコルを開発している会社でブロックチェーン企業の中でも最先端を走っています。

 

KSIブロックチェーンはエストニアが国民データなどを管理するために作られたブロックチェーンの技術です。

エストニアの暗号学者たちによって作られました。

 

エストニアがブロックチェーンを使うことはとてもエモい行為

「エストニアの歴史認識」という書籍に書かれているのですが、エストニアは過去に侵略を受けて、何度も歴史を他国の都合の良いように書き換えられそうになっています。

 

サイバー攻撃の件でもきっかけは、ソ連戦勝の銅像の意味合いは実質的にはソビエトがエストニア占領したはずなのに「エストニアの解放」と呼んでいる類のものでした。

この歴史に誤解を与える銅像を撤去すると腫れものに触れたかのようにロシア暴動が起きています。

 

ロシア系の歴史家に都合の良いように歴史を語られたりもしています。

 

1991年に実質的な意味での独立を勝ち取っていますが、それまではロシア側に支配された歴史があります。

具体的にはエストニアの「民謡」や「国家」が禁止されていました。

街の景観を壊すことにつながる発電所をバルト諸国に設置する計画などもあり、文化遺産が破壊されていく見通しに立っていました。

 

ソビエト支配自体はバルト諸国全体で行われていました。

1989年から90年度にかけて独立運動を希望するエストニア住人がほぼ100%にまで高まりました。

 

それからバルト諸国は力を合わせ「リトアニア」「ラトビア」「エストニア」までの600kmにも渡り手を繋いで人間の鎖をつくり独立運動を行いました。

独立の機運が高まったのは88年に禁止されている類の主に5曲の革命歌をエストニアのタルトゥで歌うことによってでした。

 

そこから独立回復の動きが高まりバルト諸国全体で協力し、600kmの人間の鎖で抗議を行いました。

結果として血をほぼ流さずに独立を勝ち取ることができたため「歌う革命」として歴史的な出来事に位置付けられています。

 

歴史が都合の良い方向に書き換えられそうになったり、人間の鎖で独立を勝ち取ったエストニアが半永久的に誰にも改ざんされずに記録を管理できるブロックチェーンを使って国民データを管理しているのはとてもエモい気持ちにさせられます。

 

ブロックチェーンは利権や国の支配から自由を勝ち取りたい人たちの協力によって完成した技術であることも相まってか、エストニアにとっては特に思い入れが強い技術かもしれません。

 

大統領が「AI」についてコメント


エストニアの大統領もITに対しては積極的な姿勢を見せています。

 

エストニアにあるブロックチェーン関連の企業

 

エストニアのブロックチェーンの企業
❶. guardtime

❷. PrePayWay

❸. FutureComes

❹. HashCoins

 

❶. guardtime

2007年に設立されたKSIブロックチェーンを開発した会社です。

KSIブロックチェーンを利用した保険や物流管理の導入も行っています。

ブラックランタン(Black Lantern)と呼ばれる国を跨いだハッキングから国内のハッキングまでの遠隔攻撃に対処したハードウェアも販売しています。

 

現在はCosmosと呼ばれるブロックチェーンのシステムを開発中です。

 

❷. PrePayWay

PrePayWayは僕が取材を行った、本社をスイスに置く不動産とスマートコントラクトを掛け合わせた製品を開発中の会社です。

人材や物価についてはエストニアには優秀な人が集まりやすいのでIT系の人が集まっています。

 

国際不動産の問題をメインに解決するためにスマートコントラクトを利用しています。

コンソーシアム型ブロックチェーンを用いていて、現実的な選択肢として選んでいて興味深かったです。

記事の審査中なので完成を待っています。

 

❸. FutureComes

スマートコントラクトの製品開発をしている会社です。

ブロックチェーンを利用した選挙活動のためのインフラを開発した会社です。選挙用のブロックチェーンの受託を行っているのではないでしょうか。

 

見た目がとてもスッキリとして仮想通貨ウォレットも開発しています。

 

AIや機械学習の関連製品?も開発しているようです。

 

❹. HashCoins

ブロックチェーン製品の受託開発を行っている会社です。

マイニングのハードウェアをシステムつきで販売しているようです。

 

実はHashCoinsという会社がクラウドマイニング業界で有名なHashFlareを運営しています。

HashFlareはクラウドマイニングを提供している老舗サービスです。日本人でもマイニングに興味がある人であれば一度は聞いたことがあるサービスだと思います。

クラウドマイニングとはマイニングに必要な計算力(ハッシュレート)のみを契約期間を決めて売って期間中は代理でマイニングを行う行為のことを言います。

 

エストニアのタリンに拠点を置いています。

 

エストニアとブロックチェーンの関係 まとめ

エストニアは130万人の国民に対して大規模なサイバー攻撃を受けて、それに対する緊急需要としてブロックチェーンを導入しました。

ビットコインよりも先に導入したのは海外からの攻撃ではなく国内からの攻撃にも対処しなければならない理由があったからでしたね。

他国に占領された歴史がある国だけあり民族の違いによる見えない壁はなかなか壊せないのでしょうね。

 

エストニアはブロックチェーンの企業が特別多いわけでもありませんが、政府がブロックチェーンを利用するケースとしてはこれからもトップクラスで注目した方が良い国であり続けるかと思います。

 

中国も盛り上がっていますが性質が全く異なると考えています。

エストニアが支配からの解放としてブロックチェーンを利用しているとすれば、中国は検閲のためのブロックチェーンの利用をしていると私は見ています。

 

ちなみにこの記事を書いている僕はエストニアの暖かい時期に期間限定シェアハウス【エストニ庵】を作ろうと思っています。3ヶ月間までノービザで滞在できます。

 

ブロックチェーンではなく電子国家の空気に触れながら参加してくれた共犯者同士でエストニアと日本のブリッジになるようなプロダクトを作りたいと考えています。

もし興味があれば( @akifumiyoshimu )までご連絡ください。