「 楽天ウォレットとYahoo!がついに取引所を運営開始!あとはディーカレット?ってところも」
といった趣旨のツイートがよく見られて、ディーカレットはおまけ程度に報告がなされていました。
しっかし、実はこのディーカレットって会社、実はすごいんです。
ディーカレットの参入は国内の仮想通貨業界に裏ボスが出現したようなものです。
詳細解説します。
草猫店長の目次ノート

ディーカレットはすごい合弁会社
ディーカレットはディーカレットの株主を見ればある程度を察することができます。
法人向け通信事業をメインでやっているIIJを筆頭にして、商社、保険大手、広告代理店、証券会社などなど。有名どころが集って株主になっています。
「IIJ」「伊藤忠商事」「伊藤忠テクノソリューションズ」
「第一生命保険」「東京海上」「日本生命」「三井住友海上」
「大和証券」「野村」「三井不動産」「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」
「JR東日本」「ビックカメラ」「ヤマト」「電通」「QTnet」
ディーカレットの名前は聞いたことなくても、取り巻きは誰もが知っている会社だらけです。
特にIIJに関しては格安SIM業界の先導でもあり、インターネット初期を大いに支えた会社です。
IIJが主導としてディーカレットと絡んでいる
新会社ディーカレットは、IIJがFX専業会社やネット銀行、証券会社向けに提供している高速通貨取引システム(IIJ Raptorサービス)の資産・知見およびネットワーク、クラウド、セキュリティ等のインターネット関連技術をベースに、国内金融機関と同等のサービス・セキュリティレベル、不正防止(アンチマネーロンダリング、KYC(※2)等)を担保した信頼性の高いデジタル通貨金融サービスを開発・提供します。
IIJ公式サイトの引用:IIJ、デジタル通貨の取引・決済を行なう金融サービス事業に参入
ディーカレットはIIJの関連会社にあたり最も持ち株比率も高いです。IIJの関連会社でありかつ計18社が出資している合弁会社にあたります。
そしてIIJは決済やインターネット事業を担っている会社でもあるし、国内大手が扱う金融システムのインフラを握っているところでもあります。
IIJ Raptor(ラプター)と呼ばれるオンラインブローカー向け(銀行と証券、FX向け)のプラットフォームがそれに当たります。
取引システムの要に君臨しているIIJが関与して仮想通貨の決済システムを作っていくというのは取引所で売買すること以上の意味合いがあるということですね。
関連会社の根拠に関してはIIJのサイトからPDFがありました。

IIJ公式サイトから発行されているPDF(持分法適用関連会社の完了について)によると、35%(およそ18億円)をディーカレットへ出資しています。
IIJに関してはこちらの動画でも解説しています。
ディーカレットは信頼のアップグレードを目指す

個人的にディーカレットの公式ページにエストニアの写真が使われているのがツボでした。私も2018年におそらく写真と同じ場所で景色みました。
「お金はひとつの愛である。」とエモいポエムが綴られています。
「お金は信頼を表すものとして機能してきたけどずっと昔から変わっていない。そのために問題も起こっている。だからアップグレードさせてこう。」という趣旨が記載されています。
人間は無防備だ。一人では、十分な食べ物を手に入れることができない。
寒さや暑さから家族を守ることもできない。
だから私たちは、当然のようにお金を稼いで物を買い、暮らしている。
そんな生きるための武器であるお金は、誕生からほとんど進化してこなかった。
インターネットで世界中で取引できても、お金のやり取りは意外とアナログ。
現金には為替手数料や政情といった不安定さが常につきまとう。
お金はもっと人間を拡張させるツールになれるはずだ。
かつて、物々交換の争いをなくし平和を生んだように、
生活をアップグレードさせる可能性があるのだから。お金をもう一度発明しよう。
お金の本質は「信頼」である。
大昔、石ころや貝殻をマネーだとみんなで認めたように。
価値の尺度を定め、交換できるようにして、保管もできるようになった。
こうして広く流通した法定通貨の信頼を守ってきたのは国家だった。
それに対してデジタル通貨は、利用者自らが信頼をつくろうとしている。
通貨に取引のデータを付与し、ユーザーで監視して透明性と公平性をもたせる。
新しいお金とは、テクノロジーによる「信頼の進化」。
これからは通貨の発行体は国だけではなく、
世界中のあらゆるところで生まれるだろう。
企業コインやステーブルコインといった、
交換できる価値はすべてマネーになるのだから。
そんな、新しいお金のための「金融プラットフォーム」をつくろう。
銀行レベルのセキュリティと企業も参画できる安全なインフラが整った、
まだどこにもないデジタル通貨の基地である。
私たちはもう住んでいる国の法定通貨に縛られなくていい。
無防備な人間が強く生きるには、世界中の法定通貨や仮想通貨から
「自分のお金」を選んで使い分ける、そんな自由と賢さが必要である。
デジタル通貨は、儲け話ではなく生き方の話。
自分や誰かを守りたいと願う、ひとりひとりの愛の話である。
上は公式サイトの引用文です。このエモいポエムを生ページで読みたい人はこちら
資本金が大きい
52.3億円の資本金です。楽天ウォレットよりも大きいです。というよりも国内1位のはずです。
仮想通貨取引所販売所 | 資本金 |
---|---|
1位. BITPOINT | 44 億 3000 万円 |
2位. bitFlyer | 41 億 238 万円 |
3位. QUOINEX | 20 億円 |
GMO コイン | 17 億 5800万円 |
DMM Bitcoin | 12 億 9000 万円 |
bitbank | 11 億 3100 万円 |
Zaif | 8 億 3013 万円 |
実質IIJな会社

ディーカレット自身にはベンチャーっぽさを覚えますが、実質はIIJの傘下企業ですね。
ディーカレットの今後の動向
取引所としてよりも「決済」をメインに動いていくようです。ディーカレットCEOである時田氏のインタビューなどでも言及されています。
まずは第一歩として取引所としてスタートするということだと思います。
「決済」というのは何を指すのかについてですが、序盤で説明した株主を見ていただけるとわかります。
「IIJ」「伊藤忠商事」「伊藤忠テクノソリューションズ」
「第一生命保険」「東京海上」「日本生命」「三井住友海上」
「大和証券」「野村」「三井不動産」「三菱UFJ銀行」「三井住友銀行」
「JR東日本」「ビックカメラ」「ヤマト」「電通」「QTnet」
JR東日本であればSuicaのチャージに仮想通貨入金ができるようになることを計画しています。
JR東日本の野口氏「JR東日本のSuicaは、同じ決済事業を営んでおり、ディーカレットに出資をさせて頂いている立場であり、サービスの発展を大いに期待していますーーー「デジタル通貨からSuicaへのチャージ」を最初のユースケースとして、一緒に検討させていただければと思いますー以下略」
という言及がありました。
保険業界とブロックチェーン関連も親和性が高いです。
ECとビックカメラはビットコイン決済を早期導入した会社の一つです。
広告業界もブロックチェーンのプロジェクトがよく走っている会社の一つです。
少なくとも出資している株主が関わる分野での決済普及を目指していくと思われます。
生活インフラをキャッシュレスに塗り替えていく

2017年度までは「コインチェック」「Zaif」「bitFlyer」といったベンチャー企業群の時代でした。
それらの企業が少ない資金と世間からの信頼を培いながら仮想通貨の普及に勤めていました。
ですが、ディーカレットのIIJに至っては主に企業向けに取引インフラの信頼を培ってきた大御所なので当然できることの幅が違います。
2019年3月には安倍首相が仮想通貨について言及(これからは暗号資産と呼ぶと言及して法律上の名前を変更させている)
さらに、2019年はキャッシュレス決済を促進するため2978億円の予算案を出しています。
ソースは経済産業省の消費・流通政策課キャッシュレス推進室のPDFにも載っています。
キャッシュレス化のための大幅予算と取引インフラの参入と安倍首相の言及といい目に見えないパズルのピースのようなものが揃いつつある気がしますね。
取引所としてのディーカレット
BTC(ビットコイン)、ETH(イーサリアム)、BCH(ビットコインキャッシュ)、LTC(ライトコイン)、XRP(リップル)での現物売買を提供です。
イーサリアムに関しては2019年6月以降より取り扱いだそうです。
イーサリアム導入後にレバレッジ取引機能を追加。それ以降に電子マネーと交換する機能を実装していくそうです。
セキュリティに関しては100%コールドウォレット管理、多層防御セキュリティで行うとのことで、国内で3つ目の100%コールドウォレット管理した取引所になります。
6月30日までの登録で2000円
ディーカレット、新規アカウント開設でもれなく2,000円相当のビットコインプレゼントだって♪٩( ”ω” )و pic.twitter.com/ZE0mDwL3fa
— Maki@仮想通貨ママコイナー (@maki_coin) 2019年3月27日
ちなみにディーカレットは登録するだけで2000円分のビットコイン(あとはディーカレット内で各通貨の売買で最大5500円もらえます)
ビットコインバーゲンでは1万円から仮想通貨をはじめることをずっと推奨していますが、そのうちの半分を最大でゲットできるのは激アツ君です。
ディーカレットとは まとめ

ディーカレットさんあなたは一体何をするつもりなんだ!?と思わせる提携パートナーの群
保険会社に広告代理店…コイツの一人勝ちになりそう😅️ pic.twitter.com/EjyUxxaIkE— NAO (@RY2EN_) 2019年3月25日
IIJに関してはまた別の記事にして取り上げようと思います。
今回のディーカレットの仮想通貨交換業としての参入は裏ボスの出現を思わせますね。
ディーカレットのみんなの声を集約してみました。【 気になる噂 】 ディーカレット(Decurret)の評判 【 まとめてみた 】でみんなのリアクションをチェックしてみてください。
資本金とバックの企業群に加えて国が歓迎しているといったらまあ、今後は少なくとも今より国内決済や国内取引所は盛り上がるかなといったところですね。
同時期に参入したYahoo!のTAOTAO、楽天ウォレットに関しては下の記事を読んでみてください。
それぞれの記事で参入するまでの背景についても軽く触れています。
仮想通貨取引所にヤフー(Yahoo!)が参入 【 TAOTAO(タオタオ)】
【 Rakuten仮想通貨取引所 】 楽天ウォレットとは? 【 楽天ポイント 】
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