【 世界のハイパーインフレ歴史 】酷い順に並べ替えてみた【 12カ国 】

世界のハイパーインフレ歴史 サムネイル

喫茶店やバーで飲み物を頼むと1杯目と2杯目で値段が変わっている

ハイパーインフレはお金の価値を無にして、国の経済をめちゃめちゃにしてしまいます。

 

ハイパーインフレといえばジンバブエが取り上げられますが、以外に世界の色々な国が異常なインフレを経験しています。

ハイパーインフレを体験した国を酷い順で並べ替えてみました。

 

まずは時代順にハイパーインフレ選手を並べてみる

ハイパーインフレ経験した国を時代順で並べてみる

ソビエト連邦 1913~1924年(1992~1997年)  

オーストラリア クローネ 1914~1923年 

ドイツ  マルク 1914~1924年

ポーランド 1919~1924年 

中国 圓1937~1949年 3万倍 

ハンガリー ペンゲー 1925~1946年

ギリシャ 1941~1946年 5兆倍

ブラジル クルゼイロ 1986~1994年

アルゼンチン 1988~1991年

ユーゴスラヴィア ディナール 1989~1994年

ジンバブエドル 1990年~ 

ベネゼエラ 2018年~ 

 

他にも、物価がおよそ数百パーセント程度のインフレとして、アルメニア、ペルー、スロベニア、北朝鮮、フィリピンなどがハイパーインフレを体験しています。

戦後の独立後の不景気や、モノの供給不足などが原因となっているケースが多いです。

 

最近起こるインフレの場合は独裁政治や自国通貨ではない国債を持っている国がデフォルトや金融危機に陥ってからが多いです。

 

ハイパーインフレが酷い順に並べ替えてみた

ここでは、垓という単位が出てきますが1000垓は地球上にある海外の砂つぶの数とだいたい同じだそうです。

※時期や期間がバラバラだったり、正確そうな情報源がそもそもなかったりしたものもあるので参考でお願いします。あと、トルクメニスタンのようなマイナーな国はのぞいています。

 

1位 1垓3000京倍 ハンガリーのペンゲー(1925~1946年 16年間 )

1垓ペンゲー札表 1垓ペンゲー札裏

1垓ペンゲー札というレジェンド(世界ギネスブック記録)なるお札を発行した堂々たる1位を飾るのはハンガリーのペンゲーです。(兆→京→垓)

ペンゲーはなんと10垓札も用意していたそうですが幸いにも流通には至らなかったそうです。

 

1946年には金本位制を捨ててペンゲー→フォリントに通貨の名称を変更してからインフレを逃れました。

ひどい時期は15.6時間ごとに物価が倍増しました。

 

第一次世界大戦後に敗戦して、国にとって不利なトリアノン条約によってハイパーインフレが引き起こされてしまいました。

 

2位 359兆倍 ジンバブエドル 1990年~ (1998年~2008年)

100兆ジンバブエドル

第2位はジンバブエドルです。画像は100兆ジンバブエドル。

 

ハイパーインフレの代表格といえばジンバブエですね。

ジンバブエが他国と異なるのはネットの普及によって世界中から注目を浴びたインフレというところがあります。

 

ムガベ大統領の独裁政治や、黒人を優遇するとのことで白人の資本を強制的に剥奪したり、インフレを力づくで抑えようとしたことがインフレに拍車をかけてしまいました。

 

非公式の発表になると実は1990年以降の累計インフレ率は8垓9700京倍とも言われていて、隠れ第一位の可能性があります。

 

3位 50兆倍 ユーゴスラヴィアのディナール 1989~1994年

3位 50兆倍 ユーゴスラヴィアのディナールのお札 1989~1994年

5000億札のディナールです。

91年に戦争が始まりインフレが激しくなると新しいお札を次々に発行していきました。

 

ユーゴスラビアのハイパーインフレは凄まじく、精神病院では薬もなければ、食料もない病棟で患者が裸で動き回ったり87人が死亡したりしています。

むしろ診察所の貴重な薬を盗んで近くで販売する人もいたような北斗の世界が広がっていたそうです。

 

4位 5兆倍 ギリシャ 1941~1946年

およそ5年間で5兆倍に物価が上昇しました。

ドイツ軍がギリシャに対して食料を断つ方法でインフレが起こりました。

食料がなくなり、物価は高まり、餓死者は20万〜30万人ほどいたそうです。

 

参考:第二次世界大戦とギリシャ

 

5位 2兆7500億倍 ブラジルのクルゼイロ 1986~1994年

8年間で2兆7500億倍という数字を叩き出したのはブラジルのクルゼイロです。

ブラジルのインフレが特殊だったのは特に財政に問題があったわけでもな

 

インフレ対策をなんども新しいインフレ対策としての通貨を発行しました。

最終的にレアルで1レアル(URV)=1ドルという固定させた為替レートを取り入れることで物価のインフレを抑えることができたそうです。

参考:国際協力銀行 – ブラジルの「レアル計画」

参考2:20周年を迎えた通貨レアルの功罪

 

6位以下のハイパーインフレ

6位ドイツ  マルク 1914~1924年 1兆倍 (10年間) 

歴史上のハイパーインフレの中ではそこそこ有名なのがドイツのマルクです。

約10年間で1兆倍になったそうです。

参考:wikipedia

 

7位 200億倍 アルゼンチンのペソ 1988~1991年 

輸出で経済成長を図ろうとしたアルゼンチンでしたが、そのためにドルの固定為替レートを変動為替レートに移行する過程で起こりました。

 

アルゼンチンの変動為替レートへの移行は様々な組織から反対されいよいよ国債が暴落してしまいました。

為替変動制を取り入れてから問題は残っていますが経済的に回復しています。

 

8位ソビエト連邦 1913~1924年(1991~1997年)   171億倍

第一世界大戦において莫大な軍事費のためにお札を刷ってインフレが起こりました。

 

ちなみにソビエト連邦の崩壊後(91年以降)も、社会主義から資本主義の制度を取り入れられたせいで1年で70倍ものインフレが起こっています。

 

9位 3万倍 中国(日本軍)の圓 1937~1949年

日中戦争で日本の関東軍が戦費を捻出するために作られた独自の通貨が圓です。およそ12年間で3万倍になりました。

 

中国では様々な通貨が使われていたところを強制的に圓を使うよに命令し、しかもお札を刷りまくったためにインフレになるという有様でした。

 

当時、軍費が歳入の80%まで行く状況の中で日本円を使わずに戦争を続けられた秘密となったお金です。

参考:NHKスペシャル『圓の戦争』

 

10位 2.6万倍 ベネゼエラのボリバル 2018年~

現在進行形でハイパーインフレなのはベネゼエラです。

状況は刻一刻と悪くなっており、大きな要因としては石油価格の変動にありました。

 

石油は実質的にドル建てになっているので、アメリカ経済にペネゼエラの経済も振り回されてしまいます。

 

11位 1033倍 ポーランドのマルカ 1919~1924年

第一次世界大戦の主に5年間で物価が1033倍となりました。

軍事費の負担が大きかったことと、ロシアに敗戦したために物価は上昇してしまいます。

参考:wikpedia

 

12位オーストラリア クローネ 1914~1923年 14倍

第一次世界大戦の影響です。

 

ハイパーインフレ国をマンスリーセレクトしてみた

一月でもっともインフレ率の高かった国のTOP10を並べてみました。()

 

上位3位の国

1位 ジンバブエ 月7.96京パーセント

2位 ハンガリー月4.19京パーセント

3位 ユーゴスラビア月3億1千万パーセント

 

それ以降の月の最大インフレーション

4位 スルプスカ共和国(セルビア) 2億9千万パーセント

5位 ドイツ 2万9500パーセント

6位 ギリシャ 1万3800パーセント

7位 中国 5070パーセント

8位 自由都市ダンツィヒ 2440パーセント

9位 アルメニア 438パーセント

10位 トルクメニスタン 429パーセント

 

参考:Steve H. Hanke and Nicholas Krus – World Hyperinflations

 

ハイパーインフレの悪循環が止まらない理由

記事を書きながらハイパーインフレにはいくつかパターンがあることがわかりました。

 

インフレのあるあるパターン

1つ目:モノの流通が悪循環でどんどん少なくなってしまうパターン

2つ目:戦時中にでお札を刷るしかなかったインフレパターン

 

1つ目のモノの流通について解説すると、手始めにハイパーインフレ直後は物価の急上昇に備えて買い溜めの列ができます。

 

買い溜めされてモノが減った分だけさらに物価が上昇します。

 

それからハイパーインフレが大きくなるにつれて、商売上がったりになります。

売り手もモノを自国通貨を介して取引する意味がなくなっていきます。

 

例えば、ジンバブエの酷い2008年時は、1日あたり2倍のペースで通貨の価値が下がりました。

お店側からすると、1万円の売上も、次の日には売上が5000円の価値に下がっているようなもので、商売する意味がありません。

 

ですので、食料や物品は市場に出回らなくなり、さらに出回る物価が希少になってしまいインフレ率は加速していきます。

物々交換している家庭も多いと思われます。

 

2つ目の、戦後はインフレが起こりやすいというのですが、軍事費が拡大するために国は基本的に大量のお札を刷って戦費をまかないます。

そのため通貨の枚数が増えた分だけ価値が薄まっていきます。

1919 年から 1925 年の間に 5 ヶ国がハイパー・インフレーションを 経験した。この間における物価上昇幅は、オーストリアは 14,000 倍、ハンガリ ー23,000 倍、ポーランド 2,500,000 倍、ロシア 4,000,000 倍、ドイツ 10,000,000 倍である。

引用:日本銀行金融研究所 P5

実際のところ、日本銀行金融研究所の調べにもあるように、第一次世界対戦のタイミングで物価がとても上昇しています。

日中戦争時でも、関東軍が中国で日本円を担保にした独自の通貨である「圓」を発行させて「円」を全く使わずに軍事費をまかなっていました。

 

ビットコインにはハイパーインフレにならない

ハイパーインフレとは、物価の急上昇に歯止めが効かなくなり通貨の価値が下落して、日用必需品を買うのにも、手押し車一杯の貨幣が必要になるような状態を表すのに使われる言葉だ。

引用:COURRIER JAPON – あなたは「ハイパーインフレ」を説明できますか?

ハイパーインフレの定義では生活用品が買えないほどに物価の上昇や月50%以上の物価高のことを指すそうです。

 

仮想通貨(暗号資産)のブログとしてここで触れておくのですが、ビットコインなどの仮想通貨は物価の上昇と無縁です。

「金」と同じように、希少性が担保になっているため、GDPとは無関係で、通貨を大量発行することもできません。

 

それでいて、「金」とは違い場所の制限がないため地理的に不利なことはありません。

 

ただし、その代わり需要と供給によって揺れ動く幅が大きいのがネックです。

今後、市場が何千兆円と大きくなれば振れ幅は小さくなっていくでしょう。

 

世界のハイパーインフレ歴史 まとめ

世界のハイパーインフレ歴史 まとめ

法定通貨のお金に関してすごく単純化した考えた話します。

今の世の中に出回っている、世界の総量のマネー(負債)のほとんどには金利が課せられているような状態で経済が支えられています。

 

要するに完済は理論上は不可能な上に、金利は複利で雪だるま式に大きくなっていき世界中が借金になる経済ということですね。

実際、世界の負債は2京円を超えるらしく、世界の年間GDPの3つ分らしいです。

 

ギリシャのようにドルで借金して国債を発行してデフォルトを起こしてしまいハイパーインフレになるのは国民性や政治だけの要因ではなかったりするのではないでしょうか。

 

ビットコインバーゲンでは、世界経済からプログラミングまで、仮想通貨に関わる情報を発信しています。

仮想通貨に少しでも興味を持った人は、1万円からでも仮想通貨を始めることができるので、よかったら仮想通貨はいくらから?初心者が1万円ではじめる仮想通貨を読んでみてください。

 

世界経済についても記事を書いています。

 

中国バブルについては中国バブル崩壊しない理由とする理由を網羅してまとめて見た

ドイツに付いては【 CDS(デリバディブ)でドイツ銀行が破綻 】CDS基本と破綻の可能性

を読んでみてください。

 

インフレについて参考にした資料

JETORO インフレーションのメカニズム

BBC:How do you solve catastrophic hyperinflation?

R.I.P. Zimbabwe Dollar – Steve H. Hanke