この記事では仮想通貨を半年間、考え続けた私が発見した「 LISK(リスク)のDApps 」について紹介します。
個人的にリスクは開発者ファーストな姿勢が好きで応援している仮想通貨です。
ブロックチェーンの普及には実際の利用ケースが欠かせませんからね。


こうした疑問についての解答となる記事です。
LISK(リスク)は JavaScript言語 に特化した仮想通貨としてリリースされました。その後、コインチェックやbitFlyerに上場しました。
JavaScriptと呼ばれる言語は世界でもっとも使われている言語の一つでポテンシャルに期待する人は多くいます。( Github上で世界一 )
ですが、1月の暴落以降はあまり目立たない存在となっています。(記事の作成時)
実際のところリブランディングしたにも関わらず相場に大きな変化は起きず、どちらかといえば下火になっています。
LISKも実例を出そうということでミニゲームが開発されたりしましたがイーサリアムのDApps群と比べると見劣りますよね。
そんなLISKですが明るいニュースがあります。
実はLISK発で世界で使われるほどのポテンシャルのあるDAppsが開発されていました。
この記事を読めば、LISKで実際に開発された本格的なDAppsにはどんなものがあるのかについて学ぶことができます。
DApssはイーサリアムだけではないんだと言うことを実感してもらえればと思います。


LISKでDAppsを開発するメリット

通常、イーサリアムで開発した方がメリットが多いように思えます。
開発に関わる情報の多さ、既にある実績数、イーサリアムを保有している人の多さ、仮想通貨としての普及率。
イーサリアムがLISKに上回っているポイントはたくさんあります。
その中でLISKを推すメリットは何でしょうか。
LISKにはサイドチェーンと呼ばれるイーサリアムにはない技術が実装されています。
サイドチェーンは、ブロックチェーンの中に新たにオリジナルのブロックチェーンを派生させることができます。
ハードフォークとは別になります。
サイドチェーン内で承認方式をいじったり、ハッキング時はメインチェーンに被害を及ぼさないメリットがあります。
イーサリアムでの開発は世の中にアプリを出したらアップデートできません。
一方でサイドチェーン上でアプリを開発しても、サイドチェーン内でハードフォークなどを実装できるのでLISK開発者と合意形成に悩まなくてすみます。
これからWebサイトを制作する気持ちでWebサービスをお手軽に制作できるようになる可能性がLISKにあります。
詳細については下の記事でサイドチェーンを図解説しているので参考にしてみてください。
LISKのDApps
LISKのDAppsは先ほど説明したようにサイドチェーン上で作られています。
そのため、サービス自体に欠陥がハッカーに発見されて攻撃されてしまってもLISK全体にダメージは及びません。
②. MOOSTY
③. MORACLE
④. BrikBit
⑤. MADANA
⑥. REN
⑦. ADAMANT
⑧. EVO
⑨. IDEOMAKER
証明を革新する Sapiens

個人の肩書きや実績に関するものを証拠として残し、管理することができるプラットフォームです。
創業者は 2011年 にビットコインとブロックチェーンについて知ったC++開発者です。
知ってからは独自
2009年に論文が提出された者ですのでかなり早期に参入
❷. 第三者や面接先に提出する書類が減る
❸. Sapience内でオンライン講座を開くことができる
日本で言えば「ショーンK」が有名ですが、彼はハーバード大学を卒業したと偽っていました。
学歴詐称された際にいちいち卒業証書などを用意するのは億劫ですよね。
Sapienceに登録しておけば、すぐに確認できる学歴や資格の証拠としてブロックチェーン上に管理できるということになります。
第三者や面接先の会社に履歴書や卒業証書を提出しなくても証明ができるということですね。
学歴の他に、論文や資格、出版に関するものなど世間一般的な肩書きに該当するところ全般を取り扱えます。
自分の資格を証明できるだけでなく、信頼できる資格情報の裏づけのもとでオンラインコースを開催できるマーケットプレースも用意されています。
Welcome to the new era of Academic and Certification systems. A Blockchain-based solution https://t.co/bXvcVbWInN pic.twitter.com/uVRWQ97Reg
— SapiensProject.io (@SapiensIO) 2017年8月29日
2017年の8月にローンチされたようです。
アーティストと直接取引できる MOOSTY

音楽の著作権を管理するためのプラットフォームです。
通常、音楽はレーベルが著作権を買い取りアーティストがもらえる金額がスズメの涙という現状です。
❷. 投げ銭できる機能もある
❸. アーティストが簡単にレーベル契約できたりストリーミングライブを行えるようになる
音楽系のプラットフォームはMOOSTY以外にもあります。
ウォレット、音楽のマーケットプレース、Moosecoin(LISKベースのトークン)の購入や両替をとり持つプラットフォームとしてMOOSTYは機能します。

2018年度中に使えるようになる見込みです。

MOOSECOINとはMOSTY内で利用される仮想通貨ですね。
MOOSECOINのウォレット自体はすでに作成可能です。

国によって扱いたくなるサービスは異なるからMOOSTYの後出しでもチャンスはあると思うにゃあ。
データベース管理システム2.0 MORACLE

MORACLEはオラクルと呼ばれるデータベース管理システムの名前を意識したネーミングですね。
❷. MITライセンスだから再配布できたり無料で利用できる
❸. 分散型だからデータ消失の可能性が組織のデータベース管理システムよりも低い
オラクル社が開発したオラクル(Oracle)はSQL言語を使ってリレーショナルデータベースを操作します。
MORACLEはブロックチェーンの技術を利用してオラクルと同じようなことができるようにするプロジェクトです。
ブロックチェーンの技術を採用することで改ざんされにくくなること、料金が安くなることのメリットがあります。

2018年度にリリース予定です。シミュレーション用のページができているので興味がある人はチェックしてみてください。

ブロックチェーン上にデータを管理するための仕組みとして「データチェーン」という名前の仕組みで実装しています。
MORACLEの目的は、低価格で分散型で、オラクルよりも速いデータベースのサービスを提供することです。

現実世界を変えうる BrikBit

BrikBitは不動産の開発と管理に関わる人たちと効率的にお金のやり取りができるようになるプロジェクトです。
調べたのですが理解するのは少し難しかったです笑
BrikBitは現実世界とリンクしながら不動産に関わるお金の流れをスムーズにしてくれます。
BrikBitに限ってはDAppsの域を超えていますね。
❷. REDAトークンをローンのように利用できる
❸. 不動産を分割することができる

不動産開発には様々な利害関係者(ステークホルダー)が登場します。
土地を見つけるところから始まり、建設して売りに出し、売りに出したあとにも管理をしたり非常に多くのステークホルダーが登場します。
ステークホルダー間を上手にひとまとめにする仕組みが今まで不動産業界にはなかったようです。
そこでBrikBitが登場します。

BrikBit上で開発が進んでいくので部門別に切り離されていた人たちも開発を一つのパッケージとして俯瞰することができるようになります。
BrikBitで使用されるトークンはREDAトークンです。
ユニークなのは、不動産開発で使用される際は、プロジェクトの進行とともに保有しているトークンの価値が上がっていくという仕組みです。
おそらくこれは、一つのプロジェクトでつまづいたとしたら、全体にとって不利益を被るので
部門間で完結せずに、ゲーム理論のようにみんなで協力できる仕組み作りのためにそうなっているのかなと考えています。
一つの開発パッケージとしてBrikBitを経由して開発を行うことで従来以上に効率よく不動産開発を進めていくことできるようになります。

REDAトークンは不動産開発だけではなく、ローンのように使うこともできます。
それだけではなく、管理コストがかさむけれど、手放したくないような不動産の資産に対して資産を分割して他の人に柔軟に譲渡することもできます。
世界中の人に対してREDAトークンを通じて売りに出すことができます。
保護と露出の同時プレイ MADANA

MADANAはプライバシーを保護しながら個人がデータを販売し、データを欲しい人がプライバシーが保護されたデータを分析できるデータのプラットフォームです。
❷. データが欲しい側も低コストでデータ分析結果を得ることができる
❸. 個人のデータは露出している間は何回でも再販できる
2016年度の個人情報流出は13億件にも登っており、個人が知らない間に個人情報がどんどん漏れている現状がありました。
原因としてはデータを管理する方式に規格がなく、企業によってデータの管理が異なることも原因の一つでした。
情報社会の中で個人のデータがずさんに扱われている現状を変えるために
特に医療情報などは高額でダークウェブなどで取引されています。
こうした情報を安全な方法で管理されるべきです。
MADANAでは、ブロックチェーンの技術でプライバシーを保護しながら個人情報を販売することができるようになります。
ブロックチェーンの仕組みを用いてデータが欲しい側も生のデータを直接見れない仕組みになっています。
買い手も世の中のためになるデータが欲しくてもプライバシーを意識しながらデータを集めることに大きなコストがかかってしまいます。
そのため病気の原因を確かめる目的でデータを解析しようと思っても予算に見合わない場合はデータが生かされないようなことになります。
MADANAを利用すればデータそのものは暗号化されているので間接的にデータを渡しながら個人のデータを販売することができます。
MADANAはLISK上の最初のICOプロジェクトになります。
現在も開発が進められています。

新時代のお小遣い REN

RENは教育促進するためのDAppsです。
子供があることを学ぶとご褒美としてトークンを受け取ることができるようになります。
❷. 将来のお金になる
❸. 新しい学習の形を提供する
学習のご褒美代わりにRENのトークンを発行する仕組みです。
まだ、詳細はわかっていません。
2018年度中にICOを開催するそうです。
おそらくLISKのSDKパッケージ(LISKでアプリを簡単に作れるようにするためのプラットフォーム)待ちなのではないでしょうか。
ブロックチェーンのLINE ADAMANT

メッセージ内容を第三者に覗きこまれたり、データとして残されない匿名チャットアプリです。
執筆のタイミングでいえば、他のLISKのDAppsの中で一番進捗しています。
❷. チャット上で仮想通貨の交換ができる
❸. iOSとAndroid、ブラウザに対応(スマホアプリは開発途中)
匿名性の高いチャットアプリです。
LISKのサイドチェーン(ブロックチェーン)上で運営されるため管理者は不在です。
LINEやWeChat、他の各国で有名なチャットアプリは確固たる証拠はありませんが、メッセージを覗きこまれている可能性があります。
理由としては、企業がメッセージの大量のデータを生かしてさらにマーケティングを加速するためです。
もしくは国の圧力で不審な人を追跡する目的もありえます。
利用者の実態を調べる上で個人のチャット情報などは直接ではないにしろ、見られている可能性があります。
ADAMANTは第三者が不在のアプリケーションなのでメッセージデータを貯蔵されて誰かに覗きこまれることはありません。
これからはデータに値段がつけられていく時代です。自分が露出しても良いデータを自分で選べるのは良いことだと思います。
チャットアプリ上でも同様です。
ADAMANTはすでにアプリの開発がけっこう進んでいます。
実際に動くプロダクトがあるのは好印象ですね。
ブラウザの方はすでに動きます。モノトーンでシンプルなデザインも使いやすそうです。

画像のように、メッセージでやり取りしながら仮想通貨を相手のアドレスに送ることができます。
LINE Payのようなノリで仮想通貨を送れるって良いですね。
競合としてはBITMESSAGEと呼ばれるP2Pのチャットサービスもあります。こちらはアプリがありません。
何よりPoWの承認方式ゆえにメッセージの送信に遅い場合には4分ほど時間がかかります。
LISKの場合は2秒〜7秒でメッセージを送ることができます。
電気自動車のシェアエコノミーを加速させる EVO

電気自動車の貸し借りを支援するプラットフォームを目指しているのがEVOです。
❷. 近くにシェアされている電気自動車がないのか探してくれる
❸. 業者にマージンを取られないシェアエコノミー
EVOは将来、普及するであろう電気自動車に使うためのプラットフォームをいち早く開発しています。
主に貸し借りに関する機能になるそうです。
普及までに5年以上は先を見越した開発ではないでしょうか。
スイスで始まったプロジェクトです。スイスでは人と関わるためにシェアリングサービスを利用する人が少なくないらしいです。
お国柄らしいプロジェクトで面白いですね。
始まったばかりのプロジェクトのようです。
新時代のプロダクトマーケットプレース IDEOMAKER

MAKERムーブメントの昨今ですが、新製品をすばやく売買できる?プラットフォームになりそうなのがIDEOMAKERです。
まだ詳しいことは知らされていません。

上の図が公開されていますが、今まで大企業が有していた物流やマーケティングを行うプラットフフォームやインフラの部分を誰もが利用できるようになりそうです。
実現すれば敷居を下げて新製品が開発できる環境ができそうです。
詳細はまだ知らされていませんので推測です。
面白そうです。詳しいことがわかり次第、更新していきたいと思います。
LISK(リスク)のDApps まとめ

リスクのプロモーション用のサイトを見てもデザインが洗練されていて見やすかったり、細部の配慮を感じるプロジェクトが多かったですね。
開発陣や仮想通貨設計であるPDoSに対して懐疑的な意見もありますが、実用的なプロジェクトもどんどん増えている事実もあります。
一方で、どのDAppsもまだまだ開発途中というのも否めません。
イーサリアムと比較してもLISKは 2016年 5月 に誕生していますし、ほとんどの開発者はイーサリアムに手をつけています。
(イーサリアムは 2014年 7月 に誕生)
そしてプロジェクト自身も 2017年から始まったものも多く単純に開発時間に余裕がない印象が強いですね。
筆者としては、完全な非中央集権ではないけれど、開発者に使いやすいものを作っているLISK(リスク)には将来性を感じています。
これから先進国の人たちのほとんどがクリエイターになる総クリエイター時代に突入しようとしています。
その際に、大きな壁となるのは開発の技術です。
この技術の壁を世界中の人が一番使っていると言っても過言ではないJavaScirptで乗り越えようとしています。
かつ開発者に優しいプラットフォームを構築しているLISKには一つ飛躍して欲しいなという思いもあります。
実際に実用的であれば自然に普及していくはずなので今後の開発に期待ですね。
LISK(リスク)の将来性について知りたい人は下に詳細を解説した記事があるのでぜひ読んでみてください。
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