「EOSがすごい話題になっているけど何がすごいの?イーサリアムのトークンらしいけどイーサリアムから作られたのであればイーサリアムの方がいいんじゃないの?」
この記事ではEOSのメリットデメリットを紹介しつつ「 EOSの将来性 」について解説しています。
EOSはイーサリアムのトークンという立ち位置でありながらイーサリアムを超えそうな勢いで開発が進んでいます。
EOSの強みは一体何のでしょうか。
EOSとは?
EOSとはイーサリアムのERC20規格で発行されたトークンです。
DPレーティングやWeissRatingsなどの仮想通貨の調査会社などはこぞって相対的に最高評価に近い評価をしています。
EOSはブロックチェーンをビジネスとして上手に活用させている仮想通貨と言えます。
ICOで4400億円を調達し、非中央集権よりかは現実で使用に耐えうる処理能力を持っています。
1秒間あたり300万件を処理できます。ビットコインは10分間でせいぜい5000件ほどですので比較するまでもありません。
中央集権に少し近い仮想通貨でありながら、プロダクトの開発者が比較的に大きな決定権をもてるような統治のバランスで設計されています。
デメリットもあるのですが、イーサリアムやビットコインが手に及ばない空白地帯で上手に優位性を発揮している仮想通貨と言えます。
EOSの基本情報
EOSはDaniel Larimerによって立ち上げられたERC20トークンです。(イーサリアム上で発行されたトークン)
商業よりのトークンで、ビジネス面でも使えるような仕組みが整えられた中での仮想通貨になっています。
通貨としての特徴
・早い
・安い
・中央集権的(民主的)
この3つが基本の特徴です。
トランザクションの処理能力は理論値で1秒あたり100万件を超えています。ビットコインは10分間で4000件です。
ただし市場規模の問題で実際に100万件が1秒間で動いた試しはまだありません。
イーサリアムのようにDAppsを動かすたびに手数料が発生しません。ただし、要所要所で手数料が必要です。
実際に負担するのは開発者側になりますが毎年、EOSトークン全体の5%分が発行されて投票で選ばれたバリデーター(BTCでいうマイナー)に1%と開発やコミュニティでEOSへ貢献した人たちに4%が分配されます。
中央集権というのはDPoSと呼ばれる、投票式の承認方式を取っているためです。
21人のバリデーターを選挙のように投票で選び、当選した人は公約をこなしつつ毎年、全体の1%のトークンをもらいます。
EOS立ち上がりまでのストーリー
立ち上げたDaniel Larimerは暗号通貨長者の1人です。
ビットコインのレポートが出回った2009年から数年後にはサトシナカモトとメッセージでやり取りを行っていたそうです。
EOSを立ち上げる以前からBitsharesやsteemitと呼ばれる知名度の高いプロジェクトを立ち上げており、それに加えて世界中の有名な投資家から指示を得ています。
全体的にビジネス向けに最適化されているのが特徴的です。一方で、EOSは最初から用途が決まってICOで資金調達が行われていた訳でありませんでした。
それにも関わらず4400億円の莫大が資金を集め、ハイスピードでエコシステム(お金が集まったり、新しいプロジェクトが次々と生まれる環境)を構築に成功しました。
今となっては時価総額でトップ10入りしています。
莫大な資金が集まっているため開発速度も早いです。
EOSは将来的に価値は高まる?
中期的には価格は上昇していく見通しです。4年、5年より先の長期的にはわからないです。
EOSはブロックチェーンの仕組みを無料で高速で利用できます。しかもエコシステムも完成しているので事業を推進しやすいです。
実際、イーサリアムよりもトランザクション数は多いです(イーサリアムよりも取引が盛んという意味。あとトランザクションの75%はbotの自動取引がメインとのこと)
どの格付け機関からも大抵はEOSの評価は高い傾向があります。
ですが毎年5%が増量しますのでその分だけジワジワと価値は下がり続けるでしょうが、ずっと先の話ですし投票でルールを改変することができます。
ビットコインのこれまでの価格変動を考えれば年5%の供給は大きいとは思いません。
ですのでこれからもDAppsや便利ツールが増えていけばイーサリアムと同じことを無料で、しかも高速で使える訳なのでビットコインやブロックチェーンの普及とともに伸びていくのではないでしょうか。
その一方で21人しかバリデータのいない中央集権な状況、EOSの法律的な部分、プロトコルのところやルールを決める人たちが存在している点は業界によっては手を出したくない理由になり得るかと思われます。
例えば機密文書を扱うようなDAppが存在する場合、そのDAppが少数の人たちにEOSのルールを変えられてしまう恐れがあるとなるとネックになりそうな不確定要素であるため利用したくないのではないでしょうか。
その点はイーサリアムの方が良いかもしれませんが、イーサリアムもPoSへ移行する予定ですのでどうなるのかは分かりません。
他にクロスチェーンの技術も台頭しており、イーサリアムの良さを残しつつEOS並みに高速で処理できるようなインフラが整えばEOSをあえて選ばなくても良くなります。
もちろん容易にそのようなインフラが構築できるわけもないので時間はかかると思います。
EOSの唯一の弱点は価格が暴落した場合にあると思います。
EOSが成長している間は価格も高騰して、5%の報酬が21人のバリデータや貢献者の人たちにモチベーションを与えます。
逆にEOSの価値が何らかの理由で暴落したとすると、報酬が開発費や維持費に見合わなくなると運営側はDAppを維持する意味がなくなってしまいます。
もちろん、この記事を書いている段階での暴落程度では問題ないと思いますが長期的にはどうなるのかわからないかなと思います。
ですので中期的にはEOSがこれからも盛り上がって価格は高騰。そして長期的にはどうなるのかわからない。
EOSの実用例
EOSは1000億円ほどをEOSの関連アプリやプロダクトの政策に投資しています。
大きな資産でハイスピードの開発を実現しています。
DAppゲームが人気
EOS Knightsと呼ばれるRPGゲームが人気です。国内だとMy Crypto Heroes(マイクリ)が人気ですが時期によってはマイクリよりも取引高が大きくなるようです。
Hehehe I have equipped @VitalikButerin with a superior armour! @block_one_ @Eos_Knights #BlockchainGames #gaming #everyonecancreate #everythinghappens #ETHEREUM #forykw pic.twitter.com/0jPxFYOxEc
— José Higino (@jfghigino) 2019年6月5日
👑Dapp Ranking from @DappRadar This week👑
1.@HyperSnakesGame
2.@TRONbet
3. EOS Knights @Eos_Knights
4. My Crypto Heroes @mycryptoheroes_
5. HyperSnakes
6. TRXMarket @TRX_Market
7. IDEX @idexio
8. EOS Dynasty @EosDynasty
9. ARINA LAND TYCOON @GIC48226830
10. Dice @dice1_en pic.twitter.com/kbLnAA246t— Blockcast Lab & Research (@BlockcastLR) 2019年6月14日
EOS Knights以外になるとギャンブルゲームが上位を占めているかなと思います。

面白いものになるとブロックチェーン版のTwitter、Wikipediaのサービスなんかも公開されています。
EOSのDApps EOSのブロックチェーン分散型アプリケーションの事例でDAppsの具体例を紹介しているのでよかったら参考にしてみてください。
EOSの具体的なプロジェクトを一覧しているサイトもあります。
EOSprojectと呼ばれるサイトから見ることができます。
EOSを購入する方法
EOSは国内取引所では取り扱いされていません。
ですがイーサリアム上から発行されているため、ERC20トークン対応のウォレット経由からなら購入できます。
日本の有名ウォレットのGINCOを使うと良いかと思います。
GINCOの使い方はウォレットアプリGincoとは 実際に触りながら使い方まで解説してみたが参考になるかと思います。
他のウォレットを使いたい人は【 持ち味別 】 おすすめのイーサリアムウォレットアプリを用途で選定を読んでみてください。
EOSの今後の動き
2019年には実際に利用されるDAppsが出てくるのではないでしょうか。
↑(2019年6月14日 追記)EOS Knightsやギャンブルゲームが人気になっています。
また、新しいプロジェクトや報酬に関する新しい実装も完成していくかと思います。
ただし、懸念点としてはEOSは右肩上がりの成長をベースにした考えがあります。
報酬システムが毎年右肩上がりになっていかなければ成立しないからです。
「EOSの価値は毎年アップしていくから新たにトークン枚数を発行してブロックプロデューサーに配ろう」
という考えです。現状はEOSの5%分を発行して配ります。
毎年EOSの価値がアップすれば問題ありませんが、仮にEOSの価値が下がった場合は5%分の分け前では分が悪くなる可能性があります。
(発行枚数は5%もしく13万3000枚のどちらかになります。)
そうすれば、10%、15%とEOSの価値が引き下がれば下がるほど発行枚数が増えてさらに価値を引き下げる悪循環が始まるのではないでしょうか。
もちろん。2年、3年では訪れないと思われます。中期目線ではかなり強力ですが長期では果たしてどうなんでしょうか。
そして、EOS側が投票で報酬の度合いについてもバランスを取ることができますし、バーン(トークンを燃やす)方法をとって発行枚数を減らせば価値を高めることができます。
EOSの将来性 まとめ

EOSの計画性や戦略性は他の仮想通貨のプロジェクトに関わる人たちにも参考になるものだと思います。
「スケーラビリティが〜」、「手数料が〜」、「非中央集権が〜」といった点だけを見据えた仮想通貨が最近は乱立しまくりでした。
そんな中でEOSはどこの仮想通貨も手を加えなかった部分にEOSなりの経済合理性を追求した独自のエコシステムを構築しました。
長期的には全く先が読めませんが、1年から2年くらいであればブロックチェーンの実稼働アプリを超高速で作成してより存在感が業界の中で増していくことが想像できます。
同時にみておきたいのはイーサリアムの将来性です。
【2019年】イーサリアムの将来性と今後を評価&予想 | ETHではイーサリアムの将来性について解説しています。
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